「父の一周忌法要を営みたいが、うちには菩提寺(ぼだいじ)がない」 「自分は檀家ではないけれど、お寺でしっかりとした法要をお願いできるのだろうか」
核家族化や、都市部への人口移動が進んだ現代。 ご先祖代々のお墓や、特定の宗派との繋がりが希薄になり、いざ法要(法事)を営もうにも、頼るべきお寺がなくて困っている、という方が、大変多くいらっしゃいます。
その一方で、「お寺とのお付き合いは、檀家にならないと、できないのでは?」という、漠然とした不安や、敷居の高さを感じておられる方も、少なくないでしょう。
今回は、そのように、お寺との関わり方について、お悩みの方々のために。 伝統的な「檀家」という関係性と、現代における、新しいお寺とのお付き合いのかたちについて、愛知県小牧市の祥雲寺がお話しいたします。
お寺と「檀家」の、本来の深い関係
まず、伝統的な「檀家」制度について、ご説明いたします。 檀家とは、特定のお寺に所属し、そのお寺を経済的・精神的に支える代わりに、そのお寺から、ご先祖代々の供養や、葬儀・法要の一切を執り行ってもらう、という関係にある家々のことです。
お寺は、檀家さんにとって、心の故郷であり、人生の節目における、 spiritualな拠り所(菩提寺)となります。 そして、檀家さんは、お寺にとって、その教えと建物を、未来永劫にわたって護り伝えていくための、かけがえのないパートナーです。 これは、何世代にもわたって続く、非常に深く、そして尊い、相互扶助の関係性と言えるでしょう。
時代の変化と、変わりゆくお寺との関わり方
しかし、前述の通り、現代では、この檀家制度が、必ずしも、全てのご家庭の事情に合うわけではなくなってきました。 生まれ故郷を離れて暮らすのが当たり前になり、そもそも「家」という概念自体も、大きく変化しています。
私たち仏教寺院も、その時代の変化を、真摯に受け止めています。 お寺の本来の使命は、特定の檀家さんだけを護る事ではありません。仏様の慈悲の教えを、広く社会に伝え、苦しみや悲しみを抱える、すべての人々の心に、安らぎの灯をともすことにあります。
ご安心ください。祥雲寺では、檀家様以外のご法要も、謹んで承ります
ここからが、本題です。 結論から申し上げますと、祥雲寺では、檀家様であるかどうかにかかわらず、どなた様からのご法要のご依頼も、真心を込めて、謹んでお受けしております。
一周忌、三回忌といった、故人様にとって大切な年忌法要。あるいは、お盆やお彼岸のご供養。 「菩提寺がない」「無宗派である」といったご事情で、お困りの方がいらっしゃれば、私たちは、宗派の垣根を越えて、そのお気持ちに寄り添います。
檀家様のご法要と、そうでない方のご法要とで、お経の丁寧さや、込める心に、寸分の違いもございません。 仏様の慈悲の光が、誰の上にも平等に降り注ぐように。私たち僧侶の祈りもまた、全ての故人様、全てのご遺族様に対して、平等に捧げられます。
おわりに
祥雲寺は、長年にわたり、檀家の皆様との深い信頼関係を大切に育んでまいりました。 それと同時に、様々な事情で、お寺とのご縁を求めておられる、地域社会のすべての方々にとって、いつでも門が開かれた、拠り所でありたいと、強く願っております。
「うちは檀家じゃないから…」と、ためらう必要は、全くございません。 大切な方を偲び、丁重なご供養を営みたい、という、その尊いお気持ちこそが、仏様、そしてお寺との、何よりのご縁です。
愛知県小牧市、あるいはその近郊で、法要のことでお悩みでしたら、どうぞ、お気軽にご相談ください。 あなた様と、故人様のための、その一度きりの大切なご法要を、私たち祥雲寺が、誠心誠意、お勤めさせていただきます。